令和7年11月30日、藤枝明誠高等学校において「令和7年度 静岡県バレーボール協会指導者研修会」が開催されました。この研修会は(公財)日本スポーツ協会の4年に一度の資格更新研修会に認定されています。県内各地から多くの指導者が参加し、総勢58名の受講生が熱心に研修へ臨みました。
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午前の部では、掛川工業出身で元日本代表セッター(元 東レアローズ選手)の近藤茂氏を講師にお迎えし、セッター指導に関する講義が行われました。講義では、セッターに求められる基礎技術を中心に、指導者として押さえておきたい内容が体系的に説明されました。近藤氏の理論的でわかりやすい解説は、受講生だけでなく、モデルとして参加した中学生や高校生からも「動きの意図が理解しやすかった」という声が聞かれるほど、実践的なものでした。
受講生は、講義で得たポイントをその場でメモをしたり、動画を撮ったりしながら、自身の指導現場でどのように活用するかを積極的に考えていました。声掛けの工夫や練習メニューの位置付け、選手の判断力を引き出すための指導方法など、多くの気づきが得られた充実した時間となりました。
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午後の部では、まず受講生が複数のグループに分かれて討論を行いました。午前の講義内容を踏まえ、普段の指導現場で感じている課題や改善点、指導の工夫について活発な意見交換が行われました。年代や立場、指導カテゴリーの異なる指導者同士が自らの経験を共有し合うことで、新たな視点を得る実りある時間となりました。
グループ討論の後には、静岡産業大学の塚本教授によるコンプライアンス講習が行われました。選手との適切なかかわり方、指導者として求められる姿勢や心構えについて丁寧に講義がなされ、指導者が守るべき基本的な考え方や行動指針が示されました。安全で健全なスポーツ環境をつくるために必要な視点が多く盛り込まれ、受講生にとって、日々の指導を振り返る重要な機会となりました。
本研修会は、静岡県内における指導力向上と指導者間のネットワークづくりを目的として毎年実施されています。今年度も大変内容の濃い研修となり、多くの学びが得られる有意義な一日となりました。

